おすすめ教科書4冊目です
過去に紹介した教科書は、こちらの記事を参考にしていただけたらと思います。
こちらの『ニューエクスプレス』シリーズは、「えっ?この言語もあるの?」とびっくりするくらい、マイナー言語にも対応しているシリーズです。
アイヌ語や古典ヘブライ語などもあります。すごいマニアック…。
著者は、慶応義塾大学名誉教授の三上直光さんです。
論文でベトナム語に関してたくさん書かれています。
タイ語の本も書かれているようで、言語に堪能な方なんですね。
ニューエクスプレス+ベトナム語の特徴
音声がアプリで聞ける
CDもついていますが、音声がアプリからも聞くことができます。
音声をパソコンに取り込んで、iPhoneに入れるという作業をしなくてもいいので、ぱぱっと始められそうですよね。
オーディオブックというアプリを使用するのですが、このアプリめっちゃ便利な機能がついてます。
倍速機能がついているので、ちょっと聞き取りにくいところはゆっくりにしたり、がんばって早めにしたりと調節することができます。
多少音声に不自然さがでるものの、2倍速で何度が聞いた後に、普通の速さで聞くと、不思議とゆっくり聞こえてくるのでおすすめです。
2課ごとにまとめ問題がある
各課に練習問題はなく、2課ごとにまとめ問題があります。
1つの課には、文法項目が大体5つありますので、結構なボリュームの内容になります。
並び替え問題や、日本語に訳す問題など、問題のバリエーションもあるので楽しく進めることができます。
会話文が多い
各課ごとに会話文が用意されているので、合計20個の会話を練習することが出来ます。
私的には結構ありがたくて、ディクテーションやシャドーウィングの練習などに重宝していました。
ちょっと残念なポイント
10課までは例文と会話に、ベトナム語の下にカタカナ読みが書いてあります。
10課以降はないのですが、できるだけこれは隠して読んだ方がいいです。
ベトナム語の発音とカタカナの発音は全然違っていますが、カタカナが見えると私たちはカタカナ読みをしてしまいます。
読み方が分からないときは、CDの音を聞き直したりして耳を頼りにした方がいいかと思います。
ぎゅぎゅっと詰め込み過ぎた代償で、説明が足りないところがあります。
例えば、練習問題8(P,104)で並び替え問題があるんですが、「行って来た」という表現を突然使っています。
しかし、そこまでの文法説明には行って来たという文法項目はないんです。
đi về nhà:家に帰る、などの説明はありましたが、đi+名詞+vềは、この練習問題で、しかも並び替え問題で初出だったので、かなりびっくりしました。
新出単語として紹介されていない単語で例文が出来ていたり、というのはあるあるなので、すぐ調べられるツールや、教えてもらえる環境であれば、大丈夫だと思います。
ニューエクスプレス+ベトナム語を使ってみて
この教科書は、ふいに概念の難しい文法を簡単な説明のみで、「はい、やってみましょう!」と言ってくる教科書なので、初めての教科書には向いていないです。
しかし、2~3冊目には、かなりいい教科書だと思いました。
私は、ベトナム語をガチで勉強していた時期は、2,3冊を同時に勉強していましたが、その中の1冊がこれでした。
私はかなり要領が悪いと思いますが、文法項目をきちんと理解しないと前にすすめない性格で…(笑)。
様々な教科書の、様々な説明を読んで、腑に落ちて進む、というパターンでした。
なので、他の教科書で勉強した後で、これを読んで、「あ、あの教科書では納得できなかった部分がこっちで補えた」という感覚で使っていました。
この感覚が気持ちよくて、ベトナム語の新しい教科書が出るたびに買ってしまい…
ベトナム語の本を買うのが趣味みたいになっちゃってますが、頑張ります(笑)